ドンペリの購入を考えているけれど、ドンペリがなぜ高いのか、他のシャンパンと何が違うのかふと疑問が湧いていませんか。分からないものを購入するのは不安。それが大切な方へのお祝いやプレゼントとなればその不安は特に大きくなります。
でも大丈夫。少しの知識を入れるだけで、その不安は軽減されますよ。この記事では、なぜドンペリは高いのか、全日本ソムリエ連盟の認定ソムリエでありドンペリを10年以上リピート購入している筆者がワイン初心者さんでも分かるように解説していきます。
この記事を読めば分からない不安が軽減し、自信を持ってドンペリを選んだり、贈ったりできるようになりますよ。
なぜドンペリは高いの!?ドンペリが高価な理由!
同じ発泡性ワインのスパークリングワインなら1千円未満から販売されていているのに、ドンペリは数万円台。何がそんなに違うのか、一般消費者として気になるのは当たり前ですよね。
ドンペリがなぜ高いのか、次の3つのポイントを押さえると簡単に理解することができますよ。
ドンペリはシャンパンだから高い!
ドンペリは上記図の通り、スパークリングワイン(発泡性ワイン)の1種でシャンパンと呼ばれる種類に該当します。シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で造られる限定的なスパークリングワインのこと。
シャンパンはスパークリングワインの中では一線を画す特別な存在で、「高級なスパークリングワイン」という印象が世界中に根付いています。
実際、スパークリングワインであればフルボトル1本(750ml)1千円未満から購入できますが、シャンパンは安くても5千円台~(一部例外もありますが)なのです。
なぜ、シャンパンだと高いの!?
シャンパンは、醸造においてフランスのワイン法で定められている厳しい条件を満たす必要があります。一定の品質を保つために国をあげて取り組んでおり、醸造過程に妥協がありません。
他国の安いスパークリングワインの中には、出来上がったワインに炭酸ガスを注入するだけのものや、大きなタンクに入れて一気にガスを発生させる方法などを採用しているものもあります。
一方、シャンパンはというと、最も手がかかるトラディショナル方式を採用し醸造しています。その上、醸造工程において機械ではなく手作業で行うなどのこだわりを取り入れている生産者が少なくありません。
さらに、シャンパンは他スパークリングワインよりも外観のデザインにも力を入れています。ドンペリもそう。ブラックを基調としてシックなラベルデザインで、正規箱も同じようにデザインされています。
つまり、シャンパンは安価なスパークリングワインよりも時間や労力がかかっているということ。時間や労力がかかればおのずとコストが増しますよね。
よって、シャンパンはおのずと高価になってしまうのです。でもここで、疑問が浮かびます。
同じシャンパンでも、ドンペリは特別高いよね!?
ということ。ごもっともな疑問で、ドンペリは数万円台~ですが、シャンパンの中には5千円台で販売されているものもあります。その差は何なのか、次に見てきましょう。
ドンペリはプレスティージュシャンパンだから高い!
シャンパンにはランクがあり、そのランクによって価格が異なってきます。詳しくは、シャンパンとランクについてという記事にまとめていますが、下記3つのランクに別れています。(価格が安い順)
- ノン・ヴィンテージ(スタンダード)
- ヴィンテージ(高級)
- プレスティージュ(最高級)
この中でドンペリはどのランクかというと、「プレスティージュ」と呼ばれる最高級品に該当します。ドンペリブランドから出る全てのシャンパンが「プレスティージュ」。つまり、ドンペリは最高級シャンパンだから高価なんですよね。
でも実は、ドンペリだけが特別高いというわけではないんです。
知ってた!?実はドンペリが特段高価なわけではないこと!
ドンペリ以外も高級シャンパン(プレスティージュランクのシャンパン)は多々ありどれも高価。
例えば、下記シャンパンは高級シャンパンの最高峰とも言われる「サロン」。フルボトル1本、10万円台は当たり前、時期によっては20万円台になることもあります。
他にも有名な高級シャンパン「ルイ・ロデレール クリスタル」や、
これらはドンペリの価格を超える高級シャンパン。こういった、高級シャンパンは他にも多々あります。なので、高級シャンパンという大枠で考えると、ドンペリだけが特別高いというわけではないのです。
では、他の高級シャンパンにはないドンペリの魅力は!?
では、多々高級シャンパンがある中でドンペリは何が良いのか。ズバリ、抜群の知名度が最大の魅力です。ドンペリは日本でNo.1の知名度を誇るといっても過言ではないほど、誰もが知る高級シャンパンブランド。
ドンペリと聞くだけで、「高級」「特別」というようなイメージを人と共有できます。ドンペリは価値の共有が容易にできるということ。ドンペリをお祝いに贈れば、贈り先様もドンペリを受け取ることで「高級」「特別」というイメージを受け取り、すぐに「こんなに良いものを頂いた」という認識に繋がります。
逆に知名度のない高級シャンパンを受け取った時はどうでしょうか。贈り物を頂いたことは嬉しいけれど、すぐには価値が分からず、調べるというひと手間かかる作業をしないと価値の共有が出来ません。
その手間がなく、すぐに喜びに繋げてくれるのがドンペリ。これがドンペリの最大の魅力で、他の高級シャンパンにはない大きなメリットです。
ドンペリの種類と価格相場、高い順バージョン!
ここではドンペリの種類を高い順に紹介していきます。時期によっては、順番が入れ替わったり、価格も変動したりする可能性があります。(ドンペリの限定品は除いています。)
高い順 | ドンペリの種類 |
1 | ドンペリニヨン P3
100万円越え*価格は変動します。 約25年程度~の熟成期間 |
2 | ドンペリニヨン P2 ロゼ(ピンドン)
20万円台~ *価格は変動します。 約15年程度~の熟成期間 >>価格相場を見てみる(amazon) |
3 | ドンペリニヨン エノテーク
10万円台~ *価格は変動します。 約20年程度~の熟成期間
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4 | ドンペリニヨン レゼルヴ ドゥ ラ ベイ(ゴールド)
10万円台~ *価格は変動します。 約20年の熟成期間 |
5 | ドンペリニヨン P2
6万円台~ *価格は変動します。 約20年の熟成期間
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6 | ドンペリニヨン ロゼ
4万円台~ *価格は変動します。 10年以上の熟成期間 |
7 | ドンペリニヨン ヴィンテージ(白)
2万円台~ *価格は変動します。 約8年の熟成期間 |
これらがドンペリの種類(限定品を除く)なのですが、同じドンペリでも種類によってかなり価格差があることが分かります。この価格差の要因は何なのか次に見てきましょう。すでにお気づきの方もいるかもしれません。
ドンペリ、なぜ種類によって価格差が生じるの!?価格差の要因とは!?
ドンペリの種類間の価格差は、熟成期間が大きく影響しています。上記の種類を見るとそれがお分かりいただけるはず。熟成期間が長くなれば長くなるほど価格が高くなる傾向にあります。
ただ一部のドンペリは例外。現在は醸造されておらず、在庫として残ったものが販売されているものがあり、そういったドンペリは価格相場が崩れています。
ドンペリピンク(ピンドン)、なぜ高い!?
これも理由は同じで、ドンペリ ピンクの方がドンペリ 白よりも熟成期間が長いから。そして、ドンペリ ロゼの場合はピノ・ノワールというブドウ品種にこだわっており、良質な原料の仕入れも価格が高くなる要因になりえます。
10年以上、ドンペリを追ってきていますがこのピンドンの方がドンペリ白よりも高いという価格差はずっと変わりません。
>>ドンペリ ロゼの価格相場を見てみる(amazon)、(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
ドンペリで一番高いのはどれ!?最高額のドンペリ!
これも答えは明らかですがズバリ、ドンペリ P3が最も高額なドンペリです。フルボトル1本、100万越え!ヒエー!と思わず悲鳴を上げたくなるお値段です。
>>ドンペリp3の価格相場を見てみる(amazon)、(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
ドンペリの価格、Q&A
ここではドンペリの価格や値段にまつわる疑問をまとめておきたいと思います。疑問が解消される度にドンペリのことが分かるようになりますよ。
同じドンペリの種類でも価格差がある!なぜ!?
例えば「ドンペリ ヴィンテージ(白)」という同じ種類のドンペリでも、大手ショッピングサイトを見ていると価格に差があることが分かります。その価格差の要因ととして挙げられるの次の3つ。
正規品か、並行輸入品かの違い
販売されているドンペリには、正規品と並行輸入品の2タイプがあります。正規品の方が、並行輸入品よりも価格が少し高くなります。
・正規輸入品(正規品)とは
その名の通り正規のルートで輸入されれたワインやシャンパンということ。
例えば、ドンペリでいえば、正規輸入代理店はMHD(モエ ヘネシー ディアジオ)。よって、その販売元を通して輸入されたドンペリは正規品に該当します。
・並行輸入品(並行品)とは
正規ルート以外の個人や団体、組織で輸入されたワインやシャンパンを意味しています。
よって、ドンペリでいえば、ボトル裏ラベルなどにある輸入販売者の欄にMHD(モエ ヘネシー ディアジオ)以外の組織名などが記載されています。
両者の違いはズバリ、輸入における安全性や信頼性、商品供給や価格の安定性にあると言えます。
大手ショッピングサイトの場合は、正規品は「正規品」と記載してあることが多いです。
>>ドンペリを見てみる(amazon)、(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
正規箱付きか、正規箱なしか
ドンペリには、ラベル(エチケット)デザインと合わせた正規箱があります。上記は我が家で購入したドンペリについていた正規箱の画像。
こういった正規箱付きのドンペリは、正規箱無しのドンペリよりも値段が高くなります。ここぞという贈り物シーンでは、正規箱付きのドンペリの方が、クラシック感が出てオススメですが、正規箱がなくてもラッピングすれば良いので予算次第で決めましょう。
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ヴィンテージ(年号)が違う
ドンペリはプレスティージュ(最高級)シャンパンですが、ヴィンテージシャンパンでもあります。ヴィンテージシャンパンとは、単一年に収穫されたブドウのみを使って造られるシャンパンのこと。
よってドンペリのラベル(エチケット)には、使われているブドウの収穫年(年号)の表記が必ずあります。つまり、同じ種類のドンペリでも年号が違うものが同時に販売されている可能性があるということ。
年号が異なれば価格差が生じる可能性があります(価格差がない場合もあります)。ブドウの出来が良い年号の場合は、時間経過とともに熟成効果も期待できるため価格が高くなる傾向がありますが、年数が経ちすぎて在庫として残っている場合は逆に価格が下がることもあります。
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ドンペリ、時期によって同じ種類のドンペリでも価格が違う!なぜ!?
例えば、「昨年はもっと安かったのに、なんで今年はこんなに高いの?」ということが実際に起こります。というより、起きてきました。実は10年以上前、ドンペリ ヴィンテージが1万円未満で購入できた時期があったんです。
なぜ時期によって同じ種類のドンペリでも価格差が生じるのか理由として挙げられるのは次の通り。
世界情勢や経済の影響
ドンペリ含むシャンパンはフランスからの輸入品。となると為替も影響してきますよね。また、日本までの輸送料もかかり、輸送料は船であればコンテナが不足したり燃料費が高騰化したりすれば運賃がおのずと高くなります。
よって、ドンペリの価格は世界情勢や経済に影響されることになります。
生産量
ドンペリはヴィンテージシャンパンのため、毎年造られる保障はありません。よって、生産がなければ市場に出回るドンペリが少なくなります。また、ブドウの収穫量が少ない年の場合は、原料が高騰化したり、生産量が少なくなったりして希少性がおのずと高まってしまいます。
となると崩れるのが需要と供給のバランスです。
需要と供給のバランス
当然ながら、需要が供給を上回ると価格が高騰化していきます。ドンペリは夜のサービス業でも人気のシャンパン。日本において需要が衰えることはなく、供給量が下回ればおのずと値段が上がっていきます。
高い方が良いドンペリなの!?
この疑問への答えはズバリ「NO」。高いドンペリの方が良いというわけではありません。逆に筆者がオススメしたいのは、ドンペリの中で最も低価格の「ドンペリ ヴィンテージ(白)」。
>>ドンペリ白を見てみる(amazon)、(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
理由は、ドンペリは価格が高くなれば高くなるほどこだわりが強くなり、価値を見出すにはシャンパンの経験値や知識がある程度必要だからなんですよね。価値が見出せないのであれば、最も安いドンペリで問題なしというのが筆者の持論です。
「ドンペリ ヴィンテージ(白)」だとな・・と感じる方であれば、ドンペリ ヴィンテージでも下記商品画像の「ドンペリ ルミナス」という限定品の光るドンペリもありますよ!
筆者も購入したことがありますがより特別感を演出でき、価格もさほど変わらないのでオススメです。
>>ドンペリ ルミナスを見てみる(amazon)、(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
以上が、「ドンペリが高い理由について」でした。
ドンペリのことが少し分かると、ドンペリの購入も楽になります。何も分からないものに数万円を使うのは不安。そんな不安を少しでも軽減できると嬉しいです。