
特別な日のために選ばれるドンペリの中でも、さらに希少な存在が「P2」と「P3」。どちらも長期熟成によって生まれる極上の味わいと高いステータス性を誇りますが、実際には熟成期間・価格・香味の傾向・入手難易度に大きな違いがあります。
筆者は、これまでに100本以上のシャンパンやスパークリングワインを味わい、ドンペリも何度もリピート購入してきました。その後、全日本ソムリエ連盟認定ソムリエを取得。
また、ステータスの高い職業の秘書として、高級シャンパンが贈られる場にも身を置いてきました。こうした経験から、P2やP3が一般的な高級シャンパンとは一線を画す存在であることを実感しています。
この記事では、P2とP3の違いを熟成段階・価格・選び方から徹底比較し、正規品と並行輸入品の価格相場や購入時の注意点、おすすめの選び方まで解説します。違いを知りたい方にも、購入を視野に入れている方にも参考になる内容です。
※記事内に登場するイラスト画像はドンペリニヨン P2・P3をイメージしたものです。実際の商品とは異なります。
P2とP3の違いとは?

ドンペリのP2とP3は、いずれも単一年に収穫されたブドウで造られたヴィンテージシャンパンです。では何が違うのか。違いの本質は、下記3つがあります。
その3つの違いを簡単に整理したのが下の表です。P2とP3の位置づけや特徴を全体像として把握してから、それぞれの違いを詳しく見ていきます。
| 名称 | 熟成期間 | 香味傾向 | 価値・希少性 |
|---|---|---|---|
| ヴィンテージ | 約8年 | フレッシュでバランス良好 | スタンダードライン |
| P2 | 約16年~ | 複雑さと深み、きめ細かい泡 | 希少性が高い |
| P3 | 約25年~ | 重厚感と長い余韻 | 極めて希少、価格も最高峰 |
ではまず、P2とP3の最も大きな違いである「熟成期間」について詳しく解説します。
その中でも、P2 P3の違いの主軸となるのが「熟成期間」。これは、P2 P3のPがフランス語の“Plénitude(プレニチュード)”=「熟成のピーク」を意味し、数字はその段階を表していることからも頷けます。
熟成期間の違い

ドンペリP2とP3では熟成期間が異なります。
- ヴィンテージ(スタンダード):収穫から約8年でリリース
- P2:収穫から約16年で2度目の熟成ピークを迎えてリリース
- P3:収穫から約25年で3度目の熟成ピークを迎えてリリース
※ 熟成年数はドンペリのヴィンテージや品質によって幅があり、長くなる場合もあります。
例えば、2003年ヴィンテージの場合、スタンダードなドンペリ ヴィンテージ(白)は2011年前後に市場に出回ります。P2はそのおよそ約8年後、2020年代前半に登場し、P3はさらに約10年後にリリースされるイメージです。
熟成期間が長くなるほど、酸や香り成分がゆっくりと変化し、味わいや香りの複雑さが増します。ただし、すべてのヴィンテージがP2やP3になるわけではなく、さらなる熟成に耐え、飛躍的な品質向上を遂げたものだけが選ばれます。
熟成期間に伴う香味傾向の違い

熟成期間の違いは、香りや味わい(香味)の傾向にも表れます。ここでご紹介するのはあくまで一般的な傾向であり、実際の香味はヴィンテージ(年号)や保存状態によって異なります。
- P2
フレッシュさと複雑さが共存。柑橘や白い花、焙煎ナッツのような香りが感じられることが多く、泡もきめ細やか。酸味が心地よく残るため、魚介や軽めの肉料理と合わせやすい。
- P3
酸味はよりまろやかに変化し、ドライフルーツや蜂蜜、トリュフを思わせる香りが際立つ。 味わいは重厚で奥行きがあり、余韻が長く続く。フォアグラや熟成チーズ、ジビエなど、力強い料理とのペアリングに向く。
熟成段階が進むほど、香りはより複雑に、味わいはより丸みを帯び、長い余韻を楽しめるようになります。
各ヴィンテージの具体的な香味は、ドンペリオフィシャルサイトのヴィンテージライブラリーで確認できます。
価値・希少性の違い

熟成が進むにつれて、希少性と価値は飛躍的に高まります。
理由は大きく2つあります。
1. 生産本数の少なさ
長期熟成に耐えられるヴィンテージは限られており、さらにP3まで到達するボトルは極めて少数です。
2. 管理コストと時間
25年以上の熟成管理には膨大な時間とコストがかかります。そのため、価格はヴィンテージ → P2 → P3の順で高額になり、P3は百万円台になることも珍しくありません。
コレクターや愛好家の間では、P3の特定ヴィンテージがオークションで予想を上回る価格で落札されるケースも見られ、投資的価値もあるとされています(例:P3 1966年マグナムが約€23,750 → 現時点で約400万円)。
熟成期間や希少性の差は、味わいだけでなく価格にも大きく表れます。
P2とP3の価格比較

P2とP3は熟成段階や希少性が大きく異なるため、価格にも明確な差が出ます。特にP3は極めて生産量が少なく、市場ではさらに高値で取引されることが多いです。
ここからは、百貨店や正規販売店での価格から、並行輸入品の実勢価格まで、P2とP3の価格を詳しく比較していきましょう。
| 商品名 | 正規販売店価格(税込) ※実売相場 |
並行輸入品価格(税込) ※実売相場 |
コメント |
|---|---|---|---|
| ドンペリ P2 | 約60,000~80,000円台 | 約50,000円~ | 並行品は正規より1~2割安。ヴィンテージや流通状況で変動あり。 |
| ドンペリ P3 | 正規流通はほぼなく、予約販売や特別顧客向けのみと思われるため、価格情報も限定的。 | 約350,000円~数百万円 | 正規流通は極めて希少。並行品もばらつき大。ヴィンテージ・状態による。 |
P2の価格と市場動向
P2(プレニチュード2)は、通常のヴィンテージ・ドンペリをさらに熟成させ、2回目のピークを迎えた希少なキュヴェです。限定生産かつ入手難易度が高いため、新ヴィンテージの発表時以外は市場流通が限られます。
人気の年号は価格が上昇しやすく、在庫が減るとプレミアム価格で取引されることも。ギフト用途では、保存状態や付属品の有無を確認し、信頼できる販売元を選ぶことが重要です。
また、一部の高級シャンパンに関して、パンデミック期以降に需要が回復傾向にあるものの、世界的な経済状況の変化や供給制限により出荷量が見直される動きもあります。実際、近年の出荷量が数%〜10%程度縮小している国もあり、このような背景が価格相場に影響するケースも見られます。
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P3の価格と市場動向
P3(プレニチュード3)は、ドンペリを最長熟成させた究極のキュヴェ。リリースは極めて稀で、エノテカなど大手ワインショップでの取扱はほとんどなく、主にオークションや高級ワイン専門の輸入業者を通して流通するケースが中心です。
希少性が非常に高く、発売直後は価格が安定していても、時間の経過とともに在庫が枯渇し、プレミア価格になることが多い傾向。ギフトというより、コレクションや特別な記念日のために自分で購入する人がほとんどです。
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P2・P3はどんな時に選ばれる?おすすめシーンと選ばれる理由

ドンペリP2とP3は価格や流通量が大きく異なるため、購入を直接比較するケースは多くありません。しかし、それぞれが選ばれる背景やシーンを知っておくことで、知識として理解が深まり、自分や贈り先に最適な1本を選びやすくなります。
P2が選ばれるシーンと理由
ドンペリP2は、熟成期間約16年以上を経てリリースされる希少キュヴェです。P3よりも入手しやすく、価格帯も数万円〜十数万円と、特別感がありながらも現実的な選択肢になります。
主な用途は、法人や個人の高級ギフト、特別な記念日ディナー、取引先への贈答など。正規販売店や百貨店でも購入できるため、保管状態や信頼性を重視する場合にも安心です。
P3が選ばれるシーンと理由
ドンペリP3(Plénitude 3)は、約25年以上の長期熟成を経てリリースされる究極のキュヴェ。市場に出回る本数が極めて少なく、その希少性から価格は数十万円〜100万円超になることもあります。
主な購入層はワインコレクターや長期熟成シャンパン愛好家。用途は節目となる人生の記念日、自宅セラーでのコレクション、あるいは投資目的など。
流通はオークションや限られた高級ワインショップが中心で、ギフト用途として選ばれることは稀です。
よくある質問(Q&A)

ここでは、ドンペリP2とP3についてよく寄せられる質問にお答えします。価格や熟成期間の違い、ギフト向きかどうかなど、購入前に押さえておきたいポイントを簡潔にまとめました。
P2とP3はどちらが高級?

P3の方が高級です。P3は約25年以上の熟成を経てリリースされ、市場価格は数十万円〜100万円超になることもあります。P2は約16年以上熟成で、価格は数万円〜十数万円が目安です。
一般のドンペリと何が違うの?

通常のドンペリは約8年熟成ですが、P2は約16年、P3は約25年以上熟成させます。長期熟成によって香り・味わい・希少性が格段に高まり、価格や流通量にも大きな差が生まれます。
プレゼントに向いているのは?
ギフトにはP2が向いています。入手しやすく、正規店や百貨店で購入でき、価格も現実的です。P3は希少性と価格の高さから、主にコレクションや自分用の特別な1本として選ばれます。
現場で見たP2・P3の認知度と贈答シーン

ステータスの高い職業の秘書としてシャンパンの贈答現場を見てきましたが、実際にプレゼントで目にするドンペリは通常のドンペリ ヴィンテージ。P2は稀に話題に上ることがあります。
一方、P3は一般的な贈答シーンではほぼ見かけず、知っているのは高級クラブやキャバクラなど夜の接待文化に慣れた人や、ワインコレクターといった限られた層です。
この認知度の差は、価格や流通量の違いだけでなく、P2・P3それぞれが持つ市場での立ち位置をよく表しています。
まとめ

P2とP3は、どちらも通常のドンペリとは一線を画す特別な存在ですが、その立ち位置や選ばれる場面は大きく異なります。
P2は高級ギフトや特別な食事の場で存在感を放ち、幅広い層に知られています。一方P3は、限られた愛好家や特定の文化的背景を持つ人々だけが知る究極のキュヴェ。
それぞれの背景や市場での位置づけを理解することで、目的やシーンに最適な1本を選べるようになります。








