ドンペリを探していると、同じ「ドンペリ ヴィンテージ(白・辛口)」なのに価格が違うことに気付きます。そんな価格差に疑問を抱いていませんか!?安い方に何かデメリットがあるのか、理由が分からないと不安になるもの。
実はこれはシャンパンあるある。ドンペリに限らず、同じブランドで同じ銘柄のシャンパンなのに価格が違うことは、よくあることなんですよね。価格差の理由は複数あり、理由が分かればどれを購入すべきか判断がつきやすいんですが、理由が分からないと購入に不安や迷いが生じてしまいます。
ということで、全日本ソムリエ連盟認定ソムリエである筆者が、なぜ同じドンペリなのに価格が違うのか、安いドンペリのデメリットも含めて解説していきます。この記事を読めば、安いドンペリを買うべきか、少し高めのドンペリを買うべきかの判断が出来るようになりますよ!
同じドンペリなのに価格が違う!実情に迫る!
まずはドンペリの価格差を実際にみていきましょう。ドンペリの時期によってドンペリの価格はかなり変わるのですが、この記事を書いている時点での最もスタンダードな「ドンペリ ヴィンテージ(白・辛口)」の価格を3パターンみていきます。
まずは、1つ目の「ドンペリ ヴィンテージ」は、27,300円(税込)。
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2つ目の「ドンペリ ヴィンテージ」は、24,418円(税込)。
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3つ目の「ドンペリ ヴィンテージ」は、36,300円(税込)。
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3つの価格差をまとめると、同じ「ドンペリ ヴィンテージ(白・辛口)」なのにかなりの価格差が生じています。
- 27,300円(税込)。
- 24,418円(税込)
- 36,300円(税込)
この3点だけでも、最低と最高で約1万円の差。あまりの大きな価格差に困惑しますよね。これだけの価格差が生じると、何が違うのか疑問を抱くのは当然です。
なぜ、同じドンペリなのに価格が違うのか。理由とは!?
同じドンペリなのになぜ値段がこんなにも違うのか。次の5つの理由があり、どれかか1つもしくは、複数の理由が該当することによって、価格差が生じています。
それぞれ見ていきましょう。
販売するショップが違う
同じドンペリでも販売するショップによって、多少の価格差が生じます。ただ、販売するショップが違うだけであれば、価格差は僅かなんですよね。
例えば、「ドンペリ ヴィンテージ 2015」で、同じ正規品のを比べてみましょう。とあるショップでは、25,707円(税込)ですが、
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違うショップでは下記の通り、24,418円(税込)でした。
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このように、同じドンペリでもショップによっては多少の価格差が生じます。
正規品か並行品の違い
ドンペリは高級シャンパンでフランスからの輸入品。そんな輸入品には正規販売代理店を通して輸入される正規輸入品と、正規代理店以外の個人や組織によって輸入される並行輸入品の2タイプが販売されています。
同じドンペリでも、正規品(正規輸入品)と並行品(並行輸入品)とでは価格差があり、正規品の方が並行品よりも高価な傾向がありますが、こちらも価格差は僅か。実際に見ていきましょう。下記は「ドンペリ ヴィンテージ 2013」の正規品で、26,180円(税込)。
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一方、下記は上記ドンペリと同じショップで販売されている、「ドンペリ ヴィンテージ 2013」の並行品で、価格は25,080円(税込)。
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簡単にまとめると、
- 正規品だと26,180円(税込)
- 並行品だと25,080円(税込)
で正規品の方が若干高価なのが分かります。
正規品と並行品のドンペリ、どっちが良いの!?
上記のような僅かな価格差で予算が許すのであれば、正規輸入品のドンペリがオススメ。並行品でも問題ないことが多いのですが、より輸入の過程で安心感があるのは、やはり正規品なんですよね。
よって、プレゼントやギフトなどの場合、予算上問題ないようであれば正規品のドンペリがオススメです。自宅用や、より安く購入することに重点を置くのであれば、並行品を選択肢に入れましょう。
ヴィンテージが違う
ドンペリはヴィンテージシャンパンに該当します。ヴィンテージシャンパンとは、単一年に収穫されたブドウのみを使って造られるシャンパンのこと。
例えば、上記画像のドンペリのラベル(エチケット)には「2008」とありますよね。この「2008」は収穫年を表していて、2008年に収穫されたブドウを使って造られていることを意味しています。
つまり、同じ「ドンペリ ヴィンテージ(白・辛口)」でも、年号が違うものが複数あるんですよね。これは、同じ種類のドンペリだけれど、ヴィンテージが違うということ。ヴィンテージが違うということは、原料のブドウが違うため、価格差が生じてきます。
実際に例を挙げてみていきましょう。同じショップで販売されている正規品のドンペリで、下記は「ドンペリ2015」。ヴィンテージは、2015で、価格は24,418円(税込)。
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一方で、下記は「ドンペリ ヴィンテージ 2013」。ヴィンテージは、2013で、価格は26,180円(税込)。
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同じ「ドンペリ ヴィンテージ」でも、ヴィンテージが違えば、下記のように価格が異なってくるのです。
- 24,418円(税込)
- 26,180円(税込)
この価格差が生じる要因は、原料のブドウの出来映え(当たり年か否か)や希少性等の要因が絡んでいます。
どのヴィンテージが良いの!?
ぶっちゃけ、あまりこだわる必要はないです。どのヴィンテージかこだわるのは、相当なシャンパン通のみ。そして、相当なシャンパン通は周りにほとんど居ません。筆者自身、当たり年は分かっているつもりですが、どのヴィンテージのドンペリでも頂けたら嬉しいというのが本音。
ただ、オススメをあえて挙げるとすれば、なるべく最新のヴィンテージをオススメします。「ドンペリ ヴィンテージ」であれば、現在の年から熟成期間の約8年を引いた年号に近いものを探しましょう!それが最新のヴィンテージになります。
ヴィンテージが古いドンペリも人気があり、高騰化しているものもあるのですが、古酒のドンペリはどうしても発泡性が弱くなり、よほどのシャンパン通でない限り価値を理解できません。
なので、新しいドンペリの方が一般消費者が考えるシャンパンのイメージと合致していて楽しみやすくなります。
正規箱付きと箱なしの違い
ドンペリには、正規箱付きと正規箱なしのものが販売されています。そんなドンペリの正規箱はラベル(エチケット)とセットでデザインされており、見栄え抜群。箱だけでも高級感があり、インテリアとして飾る人もいます。(上記画像の実際に筆者が所有する正規箱です。)
となると、正規箱付ドンペリの方が、箱なしのドンペリよりも価値が上がり、価格が若干高くなります。実際に見てきましょう!
下記の正規品「ドンペリ ヴィンテージ 2015」の正規箱付きの価格は、26,660円(税込)。
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一方で、箱なしの正規品「ドンペリ ヴィンテージ 2015」は、25,707円(税込)。
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どちらも同じショップで販売されており、単純に正規箱の有無で生じている価格差です。
- 26,660円(税込)正規箱あり
- 25,707円(税込)箱なし
やはり正規箱が付いているドンペリの方が高価になっています。
正規箱付きと正規箱なし、どっちが良いの!?
プレゼントやギフトの場合、予算が許すようであれば正規箱付きがオススメです。理由は、正規箱があるとギフトとして正式感や高級感を演出できるからなんですよね。
でも予算的に難しいようであれば正規箱なしでも問題ありません。ほとんどのショップにはラッピング対応として、有料の箱が販売されいます。そういった箱を購入し、箱付きにすれば良し。ドンペリの正規箱とは異なりますが、ギフトとして申し分ないです。
さらに言えば、箱がなくてもラッピング対応をしてもらえばそれでも問題なし。透明の袋に入れてリボンを付けるなどすれば、立派なプレゼントになりますよ!
セール品かどうか
これは誰もが分かりやすい理由ですよね。年末のセールで期間限定の割引をしているとか、中古品、ラベルや箱に汚れや傷があるなどで少し安いドンペリが販売されていることがあります。
ただ、筆者の感覚だとセール品でも価格はあまり変わらない印象です(割引率が低い、価格差が僅か)。世界的金融危機やよほどの世界経済の変化がない限り、格安なドンペリはあまり出回らないと感じています。
これらが、同じドンペリでも価格が異なる理由です。これらどれが1つ、もしくは複数が該当することで、価格差が生じています。
安いドンペリ、デメリットってある!?
「安かろう悪かろう」ということわざがあるように、安いドンペリと聞くと消費者として不安が生じますよね。大手ショッピングサイト、楽天市場やamazonなどで価格相場を見て極端に安いドンペリにはやはり注意が必要。
安いドンペリにどんな不安が潜んでいるかというと、下記の2点。
安いドンペリ、それ本物!?
まず、ワインショップや酒屋が偽物のドンペリを販売することはまずないと考えましょう。万が一、1度でも消費者を欺(あざむ)くようなことすれば、破綻に繋がるので、本来ありえないのです。
注意が必要なのは中古品。一般的に中古品は、少し価格が安いのですが実際に中身が違うというような事件も起きています。中古品の保管環境も不安がありますよね。
よっていくら安くても、プレゼントやギフトとしての中古ドンペリ購入はオススメしていません。
長年在庫として余ったドンペリ!?
他有名ブランドのシャンパンで、相場よりもかなり安い値段で販売されていることがあります。「これはお得だ!」と何度も購入した経験がありますが、外れも多いんですよね。
どう外れるかというと、開けると「泡がない」、「泡の勢いがなくなっている」です。コルクは少なからず空気を通すので、在庫として長期間余り、お店での保管期間が長ければ長いほど泡が弱まっていきます。
なので、在庫整理として安く販売されているシャンパンの場合は注意が必要。普通のノン・ヴィンテージシャンパンだと年号の記載がないので見分けが難しいのですが、ドンペリはヴィンテージシャンパンで年号の記載があるので、ある程度このデメリットを回避することが出来ます。
どう回避するのか、なるべく年号が新しいドンペリを購入すれば良し。「ドンペリ ヴィンテージ」であれば、現在の年号から約8年を引いた年号に近いものが、最新のドンペリです。
まとめ!結局、どのドンペリを買えばいいの!?
色々と価格差の理由をまとめてきましたが、結局最後に知りたいのはこの質問の答えですよね。この質問の究極の答えはズバリ、予算に合うドンペリを購入すれば良いです。
そして、予算に合うドンペリが複数あり、プレゼントやギフトとしてドンペリを購入する場合は、下記3つの順で予算内に合うドンペリを選びましょう!
- 正規品を選ぶ
- 正規箱付きを選ぶ
- なるべく新しい年号のものを選ぶ
以上、なぜ、同じドンペリなのに価格が違うのか、安いドンペリのデメリットについてでした。
同じドンペリなのに価格が違うと、疑問が浮かび購入への不安が芽生えますよね。そんな不安を少しでも軽減したい!ドンペリ購入におけるストレス軽減に少しでもお役に立てると嬉しいです。