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シャンパンの製造(醸造)方法、『シャンパーニュ方式、トラディショナル方式』とは!?

ということで今回は、シャンパンの製造工程について、簡単にまとめていきたいと思います。

シャンパンやスパークリングワイン、基本的には知識うんぬんよりも自由に楽しめば良い派ですが、多少の知識を入れることでよりシャンパンを楽しめるようになります。

ただ、シャンパン含むワインは専門用語が飛び交っていて難しい。私自身、その「分からない」が意外とストレスで、ワインの購入をためらっていた時期があります。

ということで今回は、ワイン初心者さんでも分かりやすい言葉を使ってシャンパンの製造方法、醸造工程についてまとめておきたいと思います。

シャンパンの製造(醸造)方法とは!?簡単、シャンパンの作り方レシピ!

葡萄畑

シャンパンの醸造手順は次の通り。各工程について見ていきましょう。

1.ブドウを収穫

ぶどう畑

工程名:収穫(Vendange-ヴァンタンジュ)

9月から10月にかけて、ブドウは手摘みで収穫されます。手摘みで収穫する理由は、ブドウの皮や果肉を傷つけないため。

2.ブドウ果汁を絞る

葡萄畑

工程名:圧搾(Pressurage-プレシュラージュ)

収穫したら傷まない内にすぐに圧搾所に運ばれ、房のままで圧搾機(木製のものやステンレス製のも)に入れられ絞られます。

4000㎏のぶどうから、最初の2500ℓ絞ったものがキュヴェ(透明で自然に出てくる果汁)、その後の500gはタイユと呼ばれ、別々に抽出されます。

後に抽出される果汁のタイユは、皮の不純物の影響で徐々に色が黒ずんできます。最初に抽出される果汁のキュヴェは3回の連続した圧搾が必要で、圧搾1つにしても熟練した技術を要します。

3. まずは、白ワインを造る!

ワインで乾杯

工程名一次発酵(Fermentation alcolique-フェルマタシオン・アルコリック)

収穫された年や、木の樹齢、品種、畑などによって細かく分けたブドウを、「」で圧搾。圧搾した各果汁をステンレスタンクや木樽で一次発酵(アルコール発酵)させます。

この発酵を通して、アルコールを含むワインが出来上がります。

一次発酵には、ステンレスタンクと木樽どちらも利用されます。どちらを使うかは生産者のこだわりが反映されます。

木樽は主にオーク材が使われますが、木(オーク)の持つ機能や歴史的な理念、木(オーク)がもたらす香りに魅力を感じる生産者・消費者も多くいます。手間もかかることから、高価な傾向があり、人気も高いですね。

4.3.の白ワインをブレンドする

泡

工程名:調合(Assemblage-アッサンブラージュ)

シャンパンの強みであり、製造(醸造)における心臓部分でもある工程。「」で造られたワインを、ブレンド(調合)することで各ブランドやメゾンが求めるシャンパンを造ります。

最高級シャンパンやシャンパンのトップブランド(クリュッグ、ドンペリ、サロン、ボランジェ、その他)に限らず、どのメゾン(生産者)でもの過程を重要視しています。>>メゾンとは?

優秀なブレンダ―と呼ばれる人物の場合、何百種類ものブドウの特徴を記憶しているとか。その記憶を頼りに、各ブランドのイメージや個性に沿うような味になるようブレンドに思考錯誤を重ねます。

5.「4」の調合ワインを瓶に詰める

カーヴ

工程名:瓶詰め(Tirage-ティラージュ)

次の工程でアルコールと炭酸ガスを発生させるためにも、4.で調合したワインに酵母と蔗糖(ショトウ)を混ぜた溶液を加えて瓶に入れます。仮栓をして、地下貯蔵庫(カーヴ)に寝かせます。

6. 発泡性ワインを造る

ドゥーツ

工程名:瓶内二次発酵(Deuxieme Fermentation-ドゥジエム フェルマンタシオン)

約2ヵ月程度をかけて二次発酵をすることで、瓶内で酵母が糖分を分解してアルコールと炭酸ガスになります。ここで初めて、発泡性ワインになります。

発酵が終わると、酵母は澱(おり)となって、瓶内に沈殿します。

7.「6」を寝かせる(熟成させる)

カーヴ

工程名:瓶内熟成(Vieillissement sur lie- ヴィエイスマン シュル リー)

ノンヴィンテージシャンパン(様々な年に造られた3.のワインを調合したもの)は「5.」の工程から最低15ヵ月間、ヴィンテージシャンパン(良いブドウが収穫できた単一年の「3.」のワインのみで造られるもの)は最低3年間は熟成することが法律により決められています。

なお、最高級ランクのプレスティージュシャンパンは、5~7年の熟成されます。ただ、メゾンの方針によってはそれ以上熟成させるものも多々あります。最もスタンダードなドンペリでも約8年の熟成期間を経ています。

この工程内で澱(おり)が、時間と共に旨味や香りを与えてくれる役割をします。

8. 瓶底にある澱(おり)を下げ、瓶口に澱(おり)を集める

工程名:倒立(Mise sur pointe-ミズ シュル ポワント)、動瓶(Remuage-ルミアージュ)

白い沈殿物として残る澱(おり)を取り除くために、澱(おり)下げ台(ピュピトル)に瓶口を下にして差し込み並べます。下記写真で言えば、右下の板に瓶を差し込んでいるイメージ。

ワイン蔵

そして、澱下げ台に置かれたボトルを毎日1/8ずつ回転させることを、2~3ヵ月程度続け、澱(おり)を瓶口に集めていきます。

現在は、瓶を自動で動かす機械を導入しているところも多く、短期間で作業が終わるケースも。

9.澱(おり)を出す

工程名:澱抜き(Degorgement-デコルジュマン)

瓶口に集まった澱(おり)を抜くために、瓶口を冷やし(塩化カルシウム水溶液につけて)澱(おり)を凍らせます。

その後、栓を開けるとガス圧で凍った澱(おり)が飛び出し、澱の除去か完了。

10. コルクを差し、打栓する、ラベルを貼る

コルクと針金

工程名:打栓(Bouchage-ブチャージュ)、エチケット貼り(Habillage-アビラージュ)

瓶にコルクを指して、瓶内の空気圧に負けないよう、キャップ(ミュズレ)と針金でコルクを固定します。その後、ラベルを貼ります。

 

これらが、シャンパンの製造(醸造)方法・作り方でした。

それでは、また!

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