本とメガネ

先日、中古のドンペリが偽物だったというニュースを見てふと思いついたのが、「シャンパン」という名称の不正表記について。>>「ドンペリ白」に高級「ドンペリゴールド」のラベルを貼り売却…購入者が偽物に気づく

というのも、上記事件ではフランスの本社にそのドンペリが本物かどうか鑑定を依頼したそうなんですよね。さすがはシャンパン。シャンパンは、不正や名称保護にとても力を入れているのです。

ちなみに、偽物のシャンパンについてはあまり見聞きしませんが、「シャンパン」名称の不正表記や使用は結構目にします(日本で)。その背景には、多くの人にシャンパン=全ての発泡性ワインのこと」という思い込みがあるということなんですよね。

なので、本当はスパークリングワインなのに、

シャンパンを用意した!

というような、名称違いのケースは日常で多々見られます。

シャンパンブランドが普及しているからこそであり、日常の中で認識違いがあるのはある程度仕方のないことなんですが、商業的にシャンパンの不正表記や使用をしている場合は注意が必要

なぜなら、不正や偽物からシャンパンを守るべく通報窓口があり、詐欺行為とみなされるリスクがあるからです。

現に2023年に起きた日本でのドンペリ偽物事件は、ボトルのラベルを貼り替えたとされる男性が逮捕に至っています。

「シャンパン」名称の不正表記や使用、偽物に関してに通報窓口があるの知ってる!?シャンパーニュの名称保護!

フィリポナ ロゼ

そもそも、「シャンパン」とは、生産地はフランスのシャンパーニュ地方に限定され、醸造方法やブドウ品種など、フランスのワイン法で制定されている条件をクリアした発泡性ワインのこと。

つまりシャンパンはとても限定的なスパークリングワインで、シャンパン=全ての発泡性ワインではないんですよね。>>シャンパンとスパークリングワインの見分け方

そして、シャンパンはスパークリングワインの中では一線を画す存在。品質も高く、価格も高級路線。

そんなシャンパンブランドを守るべく、フランスのシャンパーニュ委員会では、「シャンパン」の名称保護に力を入れています。

要は、シャンパンの持つイメージを利用するために、シャンパンではないスパークリングワインに「シャンパン」名称を使用したり表記したりという、詐欺行為を防ぐ働きをしているということ。

実際に不正を情報提供できる窓口があり、シャンパーニュ委員会の提供する学習ツールやトレーニング等を受けた人には、窓口の連絡先が公表されています。(実は私も知っています。)

つまり、少しのほころびから全てを失うことにもつながりかねないため、商業的に「シャンパン」名称の使用や表記する場合には、特に注意が必要。「知らなかった」で収まらない可能性があるのです。

実際に日本の夜のサービス業で、シャンパンではないスパークリングワインを「シャンパン」として提供しているのが大々的にYouTubeなどで流れています。ただ単に知識がないのか、悪意があるのかは分からずですが・・。

また、商業的でなくても、出来ればスパークリングワインとシャンパンの差は知っておきたいもの。名称の使い分けが出来ていると、分かる人には「この人は知識があるんだな」と理解してもらえ、損なことはありません。

シャンパンの名称保護は、消費者さんが安心してシャンパンを楽しめるように、そして生産者を守るためのもの。安心・安全を提供するために必要なことと認識されています。

以上が、シャンパンの名称保護についてでした。

それでは、また!

>>シャンパンとスパークリングワインの見分け方

関連キーワード

Twitterでフォローしよう

オススメ記事