シャンパンがどんな味なのか。いくらプロの方の説明を読んでも、シャンパンの味を捉えることはとても難しいですよね。でも、『美味しい』だけの表現や捉え方だとなんだか物足りない。
ということで、今回は、『シャンパン造りで主に使われている3種類のブドウについて。どんな味で、どんな表現をされているのか』、まとめてみました!
『ブドウの品種』から、シャンパンを理解する!
シャンパン造りに使われるブドウとは!?
シャンパン造りに、使えるブドウの品種は限られていて、以下の7つの品種が認められています。
- シャルドネ
- ピノ・ノワール
- ピノ・ムニエ
- ピノ・ブラン
- ピノ・グリ
- アルバンヌ
- プティ・メリエ
これらのブドウの中で、主にシャンパンに使われているのが下記3種のブドウ。
- 『シャルドネ』
- 『ピノ・ノワール』
- 『ピノ・ムニエ』
他のブドウ品種は、病気に弱かったり、熟しにくかったり、特定の地域で栽培が行われているなどで上記の3種類に比べたら使われる頻度は少ないのだそう。
ただ、使われるブドウの品種や使われる量は、各生産者(メゾン)によって全く異なり、その比率の公開・非公開もそれぞれ。
各生産者毎に、目指す味が異なり、ブランドイメージに合うようブレンドされて造られます。>>【シャンパンの製造レシピ】もう難しくない!シャンパンの製造手順まとめ!
さらに、ブドウに関しては、栽培地域によって味や表現も異なります。なので、品種が同じだから同じ味や表現とはならないのがシャンパンの難しいところでもあり、面白いところでもあります。
今回は、どちらかというと各ブドウ品種毎に大枠で味や表現を捉える目的で、まとめていきたいと思います。
主に使われるブドウ3種が表現する味とは!?
それでは、主に使われるブドウ3種毎に、味や表現"をまとめていきます。個人的に分かりやすい表現1つを抽出して、先に記載しています。
1. シャルドネ
【分かりやすい表現:女王】
fa-caret-right(味や香り)
- 柑橘系
- ミネラル感
- 酸が強い
fa-caret-right(表現)
- 繊細
- 清涼
- 軽快
- 優雅
- 品格のある
- 女王
フランスのブルゴーニュ地方が主要な産地ですが、世界中のワインにおいては代表的な品種。シャンパーニュ地方でいうと、コート・デ・ブラン地区が有名。
どちらかというと香りが出にくく、涼しい地域で育ったシャルドネは軽快なワインになり、温かい気候の地域で育ったシャルドネであれば濃醇なワインになると言われています。
シャルドネで造られたワインは長期熟成が可能なワインになる傾向。長期熟成された高級シャンパンになるとまろやかさや長期熟成由来の香りが出現します。
2. ピノ・ノワール
【分かりやすい表現:王様】
fa-caret-right(味や香り)
- 果実味に溢れた(果物の香りに溢れた)
- コクのある
- 濃厚
- イチゴ、さくらんぼ、菫(スミレ)の花のような香り
fa-caret-right(表現)
- 豊潤な
- 力強い
- 骨格
- 柔らか
- しっかりした
- 肉付き
- 王様
- 繊細
- 緻密
フランスのブルゴーニュ地方が主要産地とされるが、こちらも世界中で造られている代表的な黒ブドウ品種。シャンパーニュ地方では、モンターニュ・ド・ランス地区が有名。
長期熟成が可能なワインになる傾向。栽培は難しいとされる品種です。
3. ピノ・ムニエ
【分かりやすい表現:ハーモニー】
fa-caret-right(味や香り)
- 酸が少ない
- 果実味が豊か(果物の香りが豊か)
- 複雑な香り
fa-caret-right(表現)
- 繊細
- 柔らか
- ハーモニー
- しなやかさ
ワインにおいては代表的な品種とは言えませんが、寒さに強く早熟な品種ということでシャンパーニュ地方ではヴァレ・ド・ラ・マルヌ地方が有名。
ミネラル感って何!?
よくシャンパンやワインの解説に出てくるのがミネラル感。
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
このミネラル感という言葉、ものすごくたくさん目にします。なんとなく分かるような気もしますが、捉えるのが難しい。
実際、ミネラル感と表現されるシャンパンやワインの経験を増やすと共通で感じる感覚があり「これがミネラル感か」と分かってきます。
ということで、初心者さんにでも分かりやすいように書かれているものを見つけたので、共有しておこうと思います。
「ミネラル感」とは・・・
フランス産ミネラル・ウォーターを飲んだ時の硬い感触。専門家は、「砕いた小石を口に含んだような」と表現する。
小石を含んだことがある方の方が少ないと思いますが、ミネラルウォーターの硬い感覚はなんとなく想像できるのではないでしょうか!
まとめてみると、ブドウの品種によって、味や表現に役割があることに気づきます。
そして、各生産者やブランドが、どんな表現を出したいのか、どんな味を出したいのかによって、ブドウの比率を変えたり、量を調整したりというのがとてもよく理解出来るようになります。
飲む側の立場からも、実際にシャンパンを飲んでみて、「なんだか爽快!フレッシュ!酸が全面に出ているな!」なんて思えば、上記の品種”1.シャルドネ”がたくさん使われているのかな・・と想像して、より楽しさが増すはず。
ミネラル感については、経験を積んで共通して感じとれる感覚を探りましょう!
以上が、ブドウの品種から知る、シャンパンの正体、味、特徴でした。
それでは、また!