赤ワイン

私たち夫婦、ワインの好みが全く違います。それに気付いたのは夫。

ワインを飲み始めて数年経ってからのこと。夫から、私が好きで「美味しい」と喜ぶほとんどのワインが、南で造られているワインだと言われたんです。それから、冗談交じりに「南の女」と呼ばれるようになりました。

決して北のワイン全てがダメということでもないのですが、彼が好んで購入した北が産地のワインは私が楽しめず、暗い表情になり、飲み進められないことが多いと言うのです。

そして私が好む南のワインは、決して南半球で造られているワインというわけではないんですよね。イタリアだったらイタリアでも南で造られているワイン、フランスだったらフランスの中でも南で造られているワインという抽象的なもの。けれど、言われてから意識してみると、すごく当たっていると感じます。

泡
では、夫はどうなのか・・と考えると、私が「南の女」であれば、彼は「北の男」に間違いない。彼が最高い美味しいと喜ぶものは、ほとんどが北で造られているワイン。ブドウ品種で言えば、ピノノワールやネッビオーロが使われているワインが多いですね。

こんな真逆の好みの私たち、「2人でどうワインを楽しむのか!?」、とても不思議ですよね。でも実際のところ、楽しめています。なぜなら、北の男が、南の女に合わせてくれるから。というより、北の男は、南のワインも楽しめるんですよね。つまり、夫は、二足のわらじを履けるということです。

北の男は、南も好き。南の女は、北は好まない。出身地とワインの好み。

海に沈む夕日

なぜそうなのか、よくよく考えると、北と南、好みの背景には、出身地が関係している気がしてなりません。

夫の出身地は、冬には積雪が当たり前というような「北」出身。私はというと、太平洋に面した「南」出身、海沿いで生まれています。私の場合、これまでいくつかの北の土地を生活の拠点としたことがありましたが、いずれも感覚的に合わず、結局「南」に舞い戻っています。

一方夫の場合は、「北」と「南」どちらもイケる口。実際、彼は今「南」を好んで「南」で生活しています。

この感覚、不思議なことにワインと全く一緒なんですよね。「北の男」の夫は、私が好きな「南」のワインも楽しめる。一方で、「南の女」の私は、夫が好む「北」のワインがどうも合いません。どんなに高評価で素晴らしいワインと分かっていても、楽しめないことが多く、ある意味困り果てることが多いです。

私にとって、ピノノワールやネッビオーロといった北で栽培されている品種のワインはいくら有名で高評価でも、気難しすぎて、「うーん」と唸ってしまいます。奥が深すぎて、暗闇に感じてしまうとでも言いますか・・。私はもっと「陽気で単純に美味しい」と思えるワインが好き。

シャンパングラスと夕焼けの海

そう考えると、夫の場合は、頭で考えるワインが本来好きなはずなんですよね。よく考えてみれば、ワインだけじゃない、他の色々な側面で同じようなことが言えます。

旅行でも同じ。夫の場合は、その土地の歴史や背景などを奥深く調べて楽しむタイプ。私は違う、単純に楽しいと思うことに重点を置く。だから楽しそうと思える色々なことに興味が湧きます。ある意味、柔軟で陽気なタイプ、悪く言えば考えなし。

人との接し方も同じこと。私は、初対面で誰とでも陽気に話せるタイプ、一方夫は近寄りがたい、話しかけづらいと言われるタイプなのです。でも、彼は、「陽気な人が好き」と言います。やっぱり、「北」は「南」も好み、許容できるということなのです。そう考えると、夫の方が柔軟性や寛容さがあることが分かります。

ワインを飲んでいると不思議、ワインを通して相手への理解が増します。相手への理解が増せば、関係性が良好になる。これが、私たち夫婦がワインを飲み続ける理由なのかもしれません。

たかがワイン、それどワイン。

この言葉が、北の男と南の女の私たち夫婦にはぴったりに感じます。

今日の1本:「北」の男と「南」の女が好むワイン!

「南」の女が好むワイン代表:ドゥブル ロゼ

イタリアのロゼスパークリングワイン。神の雫にも登場した、わりと有名なロゼスパークリングワインです。販売量は僅か。北の男も楽しめます。>>ドゥブル ロゼを見てみる(楽天市場)(Amazon)

「北」の男が好むワイン代表:バローロ エリオ アルターレ

イタリアの赤ワイン。まさに、北の感覚が前面に出ている赤ワイン。北の男は大絶賛し、南の女は飲み進められず落ち込むという状況に陥ったワイン。>>バローロ エリオ アルターレを見てみる(楽天市場)(Yahoo!ショッピング)

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