上記のシャンパンボトルのように、ボトル上やラベル、商品説明で「グランクリュ(Gran Cru)」と記載されているものがあります。
これってシャンパン含むスパークリングワインに限ったことではなく、赤ワインや白ワインでも「Gran Cru(グランクリュ)」と記載されているものもあるし、商品説明でGran Cru(グランクリュ)という言葉を見かけることは多々あります。
つまり、グラン・クリュは、ワイン(シャンパン)の専門用語!
fa-lightbulb-oただ、シャンパン造りが行われているシャンパーニュ地方で使われるグラン・クリュと、赤ワインで有名なロマンコンティなどのブルゴーニュワインのグラン・クリュは意味合いが違います。
ということで、今回は、シャンパーニュ地方のグラン・クリュについて、改めてまとめておこうと思います。
シャンパンにおける「グラン クリュ」とは!?地域によって異なる「グランクリュ」の定義
そもそも「グラン クリュ」と言えば、『特級畑』という解釈をしていました。同じように、グランクリュは畑の格付けだと認識している方も多いのではないでしょうか!?
これは、ロマネコンティなどを生み出す、フランスブルゴーニュ地方のワインのこと。ブルゴーニュ地方のワインは、グランクリュとは「畑の格付け」で特級畑を意味しています。
でも、フランスワインでも他地域のワインとなるとグラン・クリュの定義は変わってくるのです。
例えば、フランスのボルドー地方のワインになると、グランクリュは畑の格付けではなく、シャトー(醸造所)の格付けになります。
では、シャンパーニュ地方の「グラン クリュ(Gran Cru)」はどうなのか。シャンパーニュ地方の場合、グランクリュは畑の格付けではなく、村の格付けになります。
なので、シャンパンのボトルに『グラン クリュ(Gran Cru)』と記載があれば、特級畑のブドウを使っているというよりは、特級村のブドウを使って造られているというのが正しい解釈なんですよね。
でも、よく考えてみると、特級村にある畑は、特級畑といっても間違ってはいない気がしますが・・。
ただ、シャンパーニュ地方の「グラン・クリュ」はあくまで村に対する格付けというところは押さえておきましょう。
シャンパーニュ地方の「グラン クリュ」の詳細!
シャンパーニュ地方のブドウの産地として主な地区は、「コート・デ・ブラン」、「モンターニュ・ド・ランス」、「ヴァレ・ド・マルヌ」の3地区と言われていて、その中でグラン・クリュと認定された村は17の村。
村の格付けは、下記の通り%で表現されていますが、それはブドウの取引価格の割合のこと。
1年毎に1kgあたりのブドウの価格が決められ、その価格に対して何%かどうかという基準を表しています。例えば、1kg 100円なら(ありえないけれど)、グランクリュの村のブドウは1kg100円、プルミエクリュの畑であれば90~99円。いわゆる公示価格制度を利用した格付け!
つまり、シャンパンのグランクリュ、プルミエクリュと表示がされているシャンパンは、
- 100%の格付けブドウを100%使用している場合は、『グラン クリュ』
- 90~99%の格付けブドウを100%使用している場合は、『プルミエ クリュ』
となります。ただ、実際にはこういった価格制度と格付けはすでに廃止されているという話もちらほら・・。
でも、シャンパンの品質を表現する基準として、その名残が根強く残っているのは事実。実際にグラン クリュ(Gran Cru)とボトルに記載のあるシャンパンボトル、我が家のコレクションの中にもあります。
(参考)p76 小林史高 2011 シャンパン&スパークリングワイン完全ガイド 池田書店
以上が、『グラン クリュという専門用語とシャンパーニュ地方のグラン クリュについてでした。
それでは、また!