スパークリングワイン

贈り物に、贈り先様の生まれ年のワインを探す方は多いですよね。その中でもシャンパンはお祝いというイメージが強いため、探される方も多くなります。

私自身も実際に長寿の御祝で生まれ年のワインを贈るシーン、そして生まれ年ワインを飲む現場に立ち会ったことがあるのですが、その現場に遭遇してみると、

生まれ年のワインを贈ることって、意外と難しい

と分かりました。

生まれ年のワインを探すのは、年(とし)で条件を絞って探せるので楽(らく)なのですが、ギフトとして贈り先様が楽しめるかどうかは別問題。その辺りに難しさがあるのです。

ということで、今回は、生まれ年のシャンパンやスパークリングワインについてまとめてみたいと思います。

生まれ年のワインって何!?どんなワイン!?

はてな

一般的に生まれ年のワインというと、ワインボトルやラベルに生まれ年(年号)の記載があるワインのこと。

そして、年号の記載があるワインのことを、ヴィンテージワイン(シャンパン、スパークリングワイン)と言います。

なので、簡単に言えば、生まれ年ワイン(シャンパン、スパークリングワイン)を探すということは、

該当年のヴィンテージワイン(シャンパン、スパークリングワイン)を探すということ!

ちなみに、ヴィンテージとは、そのワインに使われているブドウの収穫年を意味しています。つまり、収穫年の記載のないワインは、収穫年の異なる複数のブドウが使われているということ。

よって、生まれ年ワインとは、生まれ年に収穫されたブドウを使って造られたワイン(シャンパン、スパークリングワイン)ということになります。

生まれ年のワイン、なぜ贈り物やギフトに不向き!?その理由とは!?

生まれ年ワイン(シャンパン、スパークリングワイン)の贈り物自体に反対しているわけでは決してありません。

ワイン玄人さん(プロフェッショナルの領域)や、玄人さんに近いワイン好きさんであれば、喜ばれる可能性は多いにあります。

ただ、ワイン初心者さんや、ワインを少し楽しむ程度のワイン好きさんには、正直ギフトとしてオススメしません。

オススメ出来ない理由は下記の通り。

古酒ワインは、保存状態がカギを握るけれど、保存状態が良いのか悪いのか、初心者では判断が出来ない!

気づきのマーク

生まれ年のシャンパンを探す場合、何十年も前のヴィンテージ(年号)を探すことが多いんですよね。そうなると、「古酒」といわれるシャンパンになります。

そして、古酒シャンパンの場合、飲めるかどうかは保存状態がカギを握ると言われています。

となると、どの古酒シャンパンであれば保存状態が適切なのかを見極める必要があるのですが、それはワイン玄人さんや、よほどのワイン好きさんでないと判断出来ないのです。

なので、生まれ年のワイン、シャンパン、スパークリングワインを探すことは出来ても、それが飲める可能性があるのかどうか、分からないということになります。

古酒のシャンパンは、とにかく高価!そして、古酒のスパークリングワインはほぼ見当たらない!

古酒のシャンパンとなると、しっかりと管理されたものであればあるほど、経過年数と共に高価になっていきます。

上記のドンペリも、ヴィンテージは1975なのですが、○○万円という驚きのお値段。ドンペリの種類と価格(ドンペリ豆知識)を見れば、それがどれだけ高価なのか分かるはず。

一方で、スパークリングワインの場合、古酒自体があまりありません。というより、見つけるのが大変。

そもそもシャンパンやスパークリングワインは、熟成のピークを迎えたものが出荷されるため、自宅で熟成させなくてもすぐに飲めるのが魅力。そんな中で、あえて古酒のシャンパンを好むのは、マニアックな玄人さんが多いです。

古酒の価値を感じるには、技量が必要

泡

そんな高価な古酒ですが、その価格に見合った価値を感じられるかどうかは、飲み手の経験値と技量次第。

そうなると、経験値や技量が少ないワイン初心者さんの場合、価値の理解は難しいと考えましょう。つまり、せっかくの高価な古酒が、『なんだこんなものか・・』となる可能性があるということ。

また、グラスのタイプによっても、味わいや受け取り方が変わってくると言われていて、ヴィンテージシャンパンになるとシャンパングラスの中でも、チューリップグラスを使うことが多いです。

そういった細かな配慮も、経験値がないと分からず、古酒シャンパンの理解は難しいと感じます。

古酒の開栓にはテクニックが必要!?

開いたスパークリングワイン

何十年も経過しているワイン、シャンパン、スパークリングワインになると、コルクの状態が悪いものもあります。

つまり、開栓にテクニックが必要ということ。こればかりは、経験を積んだワイン玄人さんじゃないと厳しいです。

飲めるかどうかは、開栓後じゃないと分からない

シャンパングラスと海

結局、その古酒ワインが飲めるかどうか分かるのは、抜栓後なんですよね。

なので、運次第。自分用に購入したものなら良いけれど、贈り物の場合、飲めないリスクを含んでいるもので良いのか、考える必要があります。

生まれ年ワインの贈り物、リアル体験談!

赤ワイン

実際に私が立ち会った生まれ年ワインの贈り物シーンでは、贈った直後は喜ばれたものの抜栓後は案の定残念なことになりました。

そのワインは、1940年代というかなり古いヴィンテージ(年号)だったのもありますが、開けてみたところとても飲めるような状態ではなく(澱がいっぱい)、臭いも酷く、贈られた張本人は飲めずに終わってしまいました。

自分の人生と同じ時を過ごしたワインが劣化していた・・。

生まれ年のワインを探して下さった配慮と、贈り物自体が嬉しいので開栓した結果については贈り先様が不満を持つということはなかったのですが・・。楽しみに集まった人同士、なんだか残念な気持ちがじんわりと広がったのを憶えています。

生まれ年ワイン、贈るなら覚悟しておきたいこと!

気づきのマーク

さきほどの体験談でさらりと書きましたが、生まれ年ワイン、贈られると驚かれ、最初はとても喜ばれるんですよね。「同じ年月を経てきたワイン」ということで、感慨深くなります。

なので、贈るのであれば、「贈ることに意義がある」と考え、品質の良し悪しは期待しないことが重要。

飲めない可能性があるという覚悟が必要です。また、贈り先様にも「美味しく飲めるかどうかは分からないのですが・・」と、贈ることに意義を見出している気持ちをさらりと伝えておくことオススメします。

でないと、美味しく飲める前提で抜栓したものの、悪臭がするとか、澱がいっぱいでとても飲めないとなると、関係性が悪化しかねません。

生まれ年のシャンパンやスパークリングワインを探す方法!

カーヴ

生まれ年のシャンパンやワイン、探す方法は2通りあるのですが、最も簡単な探し方は楽天市場amazonYahoo!ショッピングのような大手ショッピングサイトで、「シャンパンと年号」 or 「スパークリングワインと年号」のキワードで探すと、見つかる可能性があります。

他には、有名どころの各シャンパンブランドの公式サイトを探し、欲しい年のヴィンテージシャンパンが発売されているかを確認してから探す方法があります。

大手シャンパンブランドであれば、大体このヴィンテージ検索が可能。

そもそも欲しいヴィンテージ(年号)がなければ、生まれ年シャンパンは成り立たないため、ヴィンテージがあることを確認した上で、楽天市場amazonYahoo!ショッピングもしくはGoogleなどの検索エンジンで直接探すことが出来ます。

例として、生まれ年のドンペリの探し方をまとめていますので参考にしてみてください。>>生まれ年や特定の年号(ヴィテージ)の「ドンペリ」の探し方と注意点!

これらが、「生まれ年のシャンパンやスパークリングワインをオススメしない理由と生まれ年ワインについて」でした。

個人的には、贈り主様、贈り先様がワイン初心者さんの場合は、生まれ年のシャンパンやスパークリングワインはオススメしません。

ワイン玄人さんやプロフェッショナルに近い方であれば、古酒を楽しめる可能性はあると思いますが、ワイン初心者さんや普段少し楽しまれている程度のワイン好きさんへのギフトとなると、ギフトとして失敗のリスクも実は高いです。

でも、生まれ年ワインを手渡すことに意義を見出せるのであれば、それはそれでOK!

ただ、贈り先様をガッカリさせたり誤解が生じたりしないよう、贈る際には一言、『飲めるかどうかは分からない』と伝えるようにしましょう。

それでは、また!

Twitterでフォローしよう

オススメ記事