コルク

今回はシャンパンとコルクについて

これまでたくさんのシャンパンを飲んできたからか、最近はシャンパンのコルクを見れば、熟成期間の長短を予測できるまでになりました。

ということで、シャンパンとコルクについて見てきましょう。

シャンパンのコルク、もう一度入れたい!入れる方法はある!?

コルクと瓶口

シャンパンを飲んだけれど余ってしまった!保存したいから、もう一度コルクを入れたい、どうしたら良い!?

この疑問ってあるあるですよね。でも、上記の画像を見ても分かる通り、抜栓したコルクは、コルクの方が瓶口よりも大きくなります。つまり、

残念ながら、開栓したシャンパンのコルクを再度入れるのは不可。抜いたコルクで途中保存は出来ません。

ではどうしたら良いのというと、途中保存をしたい場合は下記画像のような、シャンパンやスパークリングワイン保存用のストッパーというものが必要です。

 

ストッパー

急ぎであれば、大き目のスーパーや全国チェーンのお店などでも販売されており、在庫があればすぐに購入できます。

価格も1000円未満のものもあり、わりとリーズナブル。気負いなく購入できます。家庭に1~数個あると便利。詳しくは>>ストッパーの種類やどこで買えるのか!?で買える場所も含めてまとめているので参考にしてみてください。

ところでなぜ、シャンパンやスパークリングワインは専用のストッパーが必要かというと、シャンパンは赤・白ワインと違って発泡性ワインのため、空気が触れたまま長時間置かれていていたらアウト。

炭酸ジュースのように次第にガスが抜け、シャンパンとは呼べないなんとも切ないワインになります。

だからこそ、シャンパコルクが瓶口にしっかりと(圧縮されて)入れられているのですが、このコルクは一度抜栓してしまうと膨らんでしまうのです。そうなると、元の瓶口に人の力で入れるのは不可能。

コルク

よって、コルクではなく、密閉できるシャンパンやスパークリングワイン専用のストッパーが必須となります。

ここで注意!

シャンパンなどの発泡性ワインの途中保存は、赤・白ワインの途中保存と全く異なるので注意が必要。

具体的には、赤・白ワインの場合は瓶内の空気をしっかり抜いて保存しますが、シャンパンやスパークリングワインの場合は真逆。

シャンパンやスパークリングワインの場合は、瓶内の空気を残したまま、もしくは空気を入れて保存します。

なぜなら、発泡性ワインは、瓶内の空気をすべて抜いてしまうとガス(炭酸)も抜けてしまうから。そうなってしまえば、途中保存の目的が水の泡となります。

よって赤・白ワイン用の途中保存のための空気を抜くアイテムは使用不可、絶対NGです。この失敗をしている方、複数知っております。

そして、赤・白ワイン用の簡易的なストッパーの使用もオススメしません。簡易的に差し込むタイプの赤・白ワイン用ストッパーは、隙間から空気が入りやすく、ガスが徐々に抜けていきます。

つまり、シャンパン・スパークリングワインを途中保存したいなら、シャンパンやスパークリングワイン用のストッパーが必要になります。>>ストッパーの種類!どこで買えるのか!?

コルクの太さが違う!シャンパンコルクの実態。

2つのコルク

上記の画像、両方ともシャンパンのコルクなんですが、コルク下部(先端部分)の太さが全然違いますよね!?

でも、抜栓した直後は太いコルクも細いコルクと同じような細さだったんです。

でも、細い方のコルクは次の日も細いままだったのに対し、太い方のコルクは、抜栓直後は細いものの次の日にはこんな太さに激変。

ダイエットに成功したもののリバウンドしたかの如く、あまりの変化に最初見た時は驚きましたね。w

同じシャンパンなのに、なぜこんなに違う!?

これまでの経験も踏まえて、調べると面白いことが分かったので、次になぜ、細いコルクと太いコルクがあるのか、まとめておきたいと思います。

コルクの先が細いのは高級シャンパンの証!?太さの違いとは!?

2つのコルク

もう一度、上記の画像を見ると、右のコルクは細長いのに対し、左のコルクは末広がりのように太い。なんだか親分と子分みたいですよね!

この2つのコルク、太さの他に違いを見出すとすると、実はシャンパンのグレード(ランク)に違いがあります。

右の細いコルクは、最高ランクの高級シャンパン、誰もが知る「ドンペリ」のコルクで、もう一方はグレード的には最もスタンダードなノン・ヴィンテージシャンパンのコルクなんです。

では、グレートが違うと何が異なるのかというと、熟成期間の違いが挙げられます。

末広がりなぽっちゃりコルクのシャンパンは、スタンダードシャンパン(ノン・ヴィンテージ)。このノン・ヴィンテージの熟成期間は、最低でも15ヶ月以上と決められています。

そして、先が細長いコルクのシャンパンは、高級シャンパン、プレスティージュシャンパン。この、プレスティージュシャンパンの熟成期間は、5年~7年、それ以上のものも存在します。おさらいをすると、下記の通り。

  • スタンダードシャンパンの熟成期間:15ヶ月以上
  • プレスティージュシャンパンの熟成期間:5年~7年、それ以上

この熟成期間の差が何を表しているかというと、コルクがシャンパンの瓶内のガス圧に耐えている期間(時間)が違うということ。

シャンパンのガス圧はとても強いとされていて(6気圧)、このガス圧に耐えるため、普通のワインボトルよりもシャンパンボトルはガラスの厚みが厚くなっています。

なぜなら、ガス圧に耐えられず割れてしまうからなんですよね。

本来、このコルクの役割は、シャンパンの強いガス圧に耐え、栓をすること。ただ、それだけではガス圧に耐えるにはまだ弱く、コルクの上にミュズレと呼ばれるものを置き、針金でコルクを抑えています。>>ミュズレとは?シャンパンボトルの各部位の名称!

コルクとミュズレ

コルクは、機械で押し入れられるそうなんですが、その時にコルクの先は瓶口の大きさに合わせて縮(ちぢま)ります。

その縮んだ状態が長く続くのが、熟成期間の長い高級シャンパンということ

だから、冒頭から出てくる下記のコルク写真の右、高級シャンパンのコルクは、長期に渡り縮んだままの状態が続き、その形状記憶が残っているということなんです。

2つのコルク

高級シャンパンは、スタンダードシャンパンに比べたら、熟成期間は長い。

つまり熟成期間が長いほど、コルクが細いと考えることが出来ます。そう考えると、コルクの細さは高級シャンパンである証であることは間違いありません。

ただ、すべての高級シャンパンのコルクが必ず細いとはなりません。さらに、全てのノン・ヴィンテージシャンパンが必ず太いともなりません。

このことはシャンパンの経験値が上がってきたことで判明したのですが、高級シャンパンでも時間の経過と共に太くなるもの、ノン・ヴィンテージ(スタンダード)シャンパンでも細いままのコルクが存在します。

高級シャンパンでも太いコルクがある!スタンダードシャンパンのコルクでも細いものがある!なぜ!?

まず下記の2つのコルクを見てみましょう。同じような太さですが、左のコルクの方が若干太く、右のコルクが若干細いのが分かります。

さてこのコルク、どちらが高級シャンパンのコルクでしょうか。

シャンパンコルク

答えは、太い方の左のコルクがフルボトル1本、2万円程度だったパイパー・エドシックというブランドの「レア ヴィンテージ」というシャンパンのコルク。

一方で右のコルクは、ポメリーというブランドの8千円台だったノン・ヴィンテージシャンパン「ブラン・ド・ノワール」。価格差でいえば、2倍以上になりますが、なんとスタンダードシャンパンのコルクの方が細いのです!

つまり、高級シャンパンよりもスタンダードなノン・ヴィンテージシャンパンのコルクの方が細いということ。

一体どういうことかというと。やはり熟成期間(どれだけコルクが瓶の中にあったか)の違いなのです。

高級シャンパンの熟成期間は5~7年かそれ以上、ノン・ヴィンテージシャンパンの熟成期間は15カ月以上と先ほどお伝えしましたが、どちらも「以上」がついており、高級シャンパン、ノン・ヴィンテージシャンパンといえども熟成期間はまちまち

同じ高級シャンパンのグレードでも、5年の熟成期間のものもあれば、20年の熟成期間のものもある。

ノン・ヴィンテージシャンパンも、在庫でずっと眠っていた、セラーで長期にわたり保管されていたりすると、コルクが瓶口に入っている期間が高級シャンパンなみになるんですよね。

これがすべての高級シャンパンのコルクが必ず細いとはならない、全てのノン・ヴィンテージシャンパンが必ず細いとはならない理由です。

つまり、熟成期間が長い(コルクが瓶口の中に入っている期間が長い)シャンパンほど、コルクは細いということが言えます。

細長いコルク、ずっとそのままなの!?

はてな

熟成期間(コルクが瓶口に入っている期間)が長いシャンパンやスパークリングワインのコルクは何年も細いままなのに対し、

熟成期間(コルクが瓶口に入っている期間)が短いものは、抜栓直後は細くても、空気に触れるにつれてコルクが太くなります!

まだシャンパンの経験値が浅いころ、抜栓直後のコルクが高級シャンパンと同じように細く、「すごい!」と感動したことがあったんです。

それが下記のインスタで挙げた画像(2枚目)。

 

上記のシャンパンは、シャンパンのスタンダードランク(ノン・ヴィンテージ)に該当するシャンパン。

大体のノン・ヴィンテージシャンパンのコルクはもともと太いので、開栓がちょっと大変なんですが、今回は楽に開けられるなと思ったら、コルクが細長かったんです。(2枚目の写真右のコルク)

「ノン・ヴィンテージでここまで細長いのは珍しいかも!」と思ったんですが、1時間も経てば次の通り、

 

コルク

ボテりと太くなりました!笑 「なんだ!時間経過と共にやっぱり広がるのね。」と実感。

でも、熟成期間の長いシャンパンのコルクはこの太さになかなか戻らないんです。

何年たっても、今のところ細長いまま。

今のところ、ずーっと細いままなのは、高級シャンパンは「ドンペリ」「クリュッグ」「テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ」、ノン・ヴィンテージシャンパンでは、「ドゥーツ」、「ローランペリエ」、「ドゥラモット」などが挙げられます。

他にも細いものはあるのですが、まだ年数的には若いので、これから様子を見ていきたいですね。

以上が、シャンパンとコルクについてでした。

経験を積むにつれて分かることがあり、面白いですね。果たしてコルクの太さは今後もずっとこのままなんだろうか・・・・、ちょっと楽しみです。

それでは、また!

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