シャンパングラスと海

気温が高い季節に、シャンパンやスパークリングワインを配送しようとすると、『クール便』での配送をオススメされます。

でも、クール便だと通常配送よりも費用がかかるので、そんなにデメリットがないのであれば、通常配送にしたいところですよね。

でも、暑い季節は、「クール便」が断然オススメなのです。なぜなら、劣化リスクを抑えるため。

プレゼントやギフト、贈り物であればなおさらです。では、具体的にクール便で配送しないことで起こるデメリットは何なのか。おさらいしておきましょう。

シャンパンやスパークリングワイン、なぜクール便なの!?クール便にしないと何が起こるの!?

泡

気温の高い季節、夏などにクール便で配送しないことで起こるデメリットは次の通り。どれも、シャンパンやスパークリングワインを楽しむことが出来なくなるという致命的なデメリットです。

デメリット!
  • 瓶内が高温になると、コルクが変化し、ワインが瓶口から漏れる可能性がある(液漏れ)
  • 液漏れすると、量が減り、空気に触れることで酸化が進む
  • 酸化すると、ガスが抜けてしまったり、異臭がしたり、変色したり、本来の美味しさが損なわれる
  • 高温にさらされることによって過熟成となり香味が変化してしまう

 

つまり、クール便を選択すべき大きな理由は、酸化によるシャンパンやスパークリングワインの劣化を防ぐため、そして過熟成による香味の変化を抑えるためです。

これらのデメリット、実は配送に限らず高温の場所にシャンパンやスパークリングワインを置いたり(車中など)、長時間持ち運んだりという状況下でも起きる可能性があります。

具体的にはまず、瓶内が高温になることでワインが瓶口から漏れる可能性があります。なぜかというと、高温になることでワインの中にある空気が膨張しコルクを押し上げられ、ワインが溢れてしまうからなんですよね。

ただ、シャンパンやスパークリングワインの場合は発泡性なのでコルク栓が採用されており、針金で固定がしてあります。よって一般的な赤・白ワインに比べるとリスクは多少低くなりますが、万が一コルクが少しでも浮いてしまえば同じ現象が起きます。さらにコルクが浮き空気が触れてしまえば、ガスは抜け、酸化(劣化)も進みます。

過度に酸化してしまうと、異臭(まるでお酢のような)が生じ、とても楽しめる状況ではなくなります。

なぜ酸化するとダメなの!?

多少の酸化はワインがまろよかになったりするなど良い効果もあるのですが、これには限度があります。ワインが酸化するとどうなるのか。究極はワインビネガーやバルサミコ酢をイメージすると分かりやすいはず。

つまり酸化が進みすぎるとお酢のようになるということ。実は、ワインビネガーやバルサミコ酢の原料はぶどうなのです。ただ、よほどのことがない限り、ワインがお酢のようになることはないはずですが、酸化が進みすぎるとお酢のように酸が強くなり、飲むことを楽しめなくなります。

だからこそ、ワインは一般的に酸化防止剤が添加されているんですよね。(一部の自然派ワインを除いて)下記画像は我が家で開けたシャンパンですが、ボトル裏に「酸化防止剤」の記載があるのが分かります。(水色で下線を引いた部分)

 

シャンパン裏ラベル

酸化防止剤が添加されているということは、酸化がいかにワインにとってデメリットになるかを表現しているようなもの。酸化はワインの劣化に直結しているのです。

そして、もう1つ。高温になることで、過熟成が起きてきます。一般的に、シャンパンやスパークリングワインの保管温度は10~15℃が適温。この温度を超えるとどうなるか、熟成スピードが急速に加速します。過熟成を起こすということ。

過熟成になると香味が変化し、出荷直後の美味しさが保てなくなります。本来の香りや味わいが楽しめなくなるということ。高級シャンパンの中には、ワインの品質が良いため、過熟成でも飲めてしまうものもありますが、本来の美味しさとは異なります。

日本の夏を考えると、室内でも20℃越えは当たり前、30℃を超えてもおかしくありません。そんな中にシャンパンやスパークリングワインを置けば、過熟成は避けられません。せっかく購入したなら劣化は避けてベストな状態で飲みたいですよね。

そして、プレゼントやギフトであれば、劣化したシャンパンやスパークリングワインを贈るのは絶対に避けたいもの。劣化ワインの贈り物は、贈り主との信用を失くしかねません。

だからこそ、暑い季節は多少割高であっても『クール便』を選択すべきということなのです。

 

以上が、『シャンパンやスパークリングワイン、夏の配送は、なぜクール便じゃなきゃいけないの?』でした。

それでは、また!

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