冷蔵庫にシャンパン
頂いたシャンパンやスパークリングワイン、特別な日に飲もうと買ったけれど、「冷蔵庫に入れっぱなしでも大丈夫?」と気になったことはありませんか?

もしくは、もったいなくて冷蔵庫に入れたま、気づけば長期間入れっぱなしに!そんな場合も、「飲んでも大丈夫?」「もうダメかも...?」と不安になるのは当然です。

でも実は、冷蔵庫で長期保管したワインが“飲めるかどうか”を見分けるのは意外と簡単。知らないまま不安で捨ててしまうのはもったいないですよね。

この記事では、「シャンパンは冷蔵庫保管して大丈夫なのか?」「冷蔵庫に長期間入れっぱなしでも飲めるのか?」を実体験を交えて分かりやすく解説します。

この記事を読み終える頃には、安心してシャンパンやスパークリングワインを開けられるようになりますよ!


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冷蔵庫に入れっぱなしでも大丈夫?結論は「短期OK・長期NG」

気づきのマーク

シャンパンやスパークリングワインをもらったり、自分へのご褒美に買ったものの、「冷蔵庫に入れておけば安心」と思いがちなんですが...。実は、冷蔵庫での保存は短期間ならOK・長期間はNGというのが正解。

数日〜1週間程度であれば問題ありませんが、1ヶ月以上入れっぱなしにしておくと、香りや味わいが変化し、美味しさが損なわれる可能性が高くなります。冷蔵庫は一見ワインの保管に適していそうでも、温度が低すぎたり、開閉による温度変化が激しかったりと、長期保存には向きません。

つまり冷蔵庫は、「飲む直前に冷やす場所」または「一時的な避難場所」と考えるのがベストです。

もらったシャンパン、もったいなくて冷蔵庫に入れたまま…

頂きもののシャンパンや、特別な日に開けようと思って買った1本は、「大切にしたい」ほど開けるタイミングを逃しがちなんですよね。気づけば数週間、下手すると数ヶ月も冷蔵庫の奥に眠っていた…ということもあります。

こういった場合でも安心してください。長期間でも「飲めない」わけではありません。ただし、美味しさや香りは変わっている可能性があります。

このあと紹介する「長期保存がNGな理由」と「飲めるかの見極め方」を知っておけば、冷蔵庫に入れっぱなしの1本を開けるかどうか、迷わず判断できるはずです。

長期の冷蔵庫保存がNGな理由

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冷蔵庫は一見「涼しくてワインに良さそう」と思われがちですが、実はシャンパンやスパークリングワインの長期保存には不向きです。理由はシンプルで、冷蔵庫の環境がシャンパンやスパークリングワインにとって“過酷すぎる”からなんですよね。

ここでは、冷蔵庫保存がNGとされる3つの主な理由を紹介します。

1. 温度が低すぎて酒石が出やすい

酒石

【上記画像引用元】酒石はワインのダイヤモンド ! - MOT!WINE

冷蔵庫の温度は一般的に4〜7℃前後。ワインの理想的な保存温度(10〜15℃)よりかなり低く、長く保存すると瓶の中で「酒石(しゅせき)」と呼ばれる結晶が発生しやすくなります。

酒石はワインの中の酒石酸が冷えて固まったもので、見た目はガラスのような小さな粒。健康には害はなく、香味にもさほど影響はないとされていますが、筆者の体験だと多少影響はあるように感じています。

筆者が実際に冷蔵庫でスパークリングワインを2週間ほど保存した際、瓶底に酒石が発生したんですよね。残り最後にグラスへ注いだとき、グラスの中に結晶が混入。興味本位でその結晶を口に含み、噛んでみたところ強い酸味が口の中に残ったんです。

科学的には味への影響は少ないとされていますが、体感としては酒石が口に入るとザラつきがあり、酸が際立つ印象。こうした変化を避けたい場合は、やはり長期の低温保存は控えるのが安心です。

2. 香りが潜み、味わいが平坦になる

泡

低温での保存を続けると、ワインの香り成分(アロマ)が閉じてしまいます。特にシャンパンは香りが複雑さが魅力。本来の華やかさや繊細な香りが出にくくなり、開けたときに「香りがしない」と感じることも。

また、低温環境では酸味が強調される傾向があるため、飲んだときにキリッとしすぎたり、硬く感じてしまうことがあります。開けてからテーブルに出してゆっくりと楽しむのであれば、温度が徐々に上がり香りが開いてきますが、グビグビと早く飲みすぎてしまうと香りを楽しめずに終了してしまいます。

3. 温度変化と乾燥でコルクが弱る

2つのコルク

冷蔵庫は頻繁な開け閉めによって温度と湿度が一定に保てません。さらに冷気によって庫内が乾燥しやすく、コルクが縮んでしまうことがあります。

コルクが乾くと隙間ができ、そこから空気が入り、ワインが酸化。結果的に香りが飛んだり、泡も弱まったりしてしまいます。

冷蔵庫はあくまで「開ける直前に冷やす場所」であり、長期間の保管環境としては適していないのです。

冷蔵庫保存の目安期間

シャンパンやスパークリングワインを冷蔵庫に入れっぱなしにしておくと、どれくらいで味や状態に変化が出るのか気になりますよね。結論から言うと、冷蔵庫での保存は2週間が限度。長くても1か月以内に飲み切るのが安心です。

筆者の経験では、冷蔵庫で約2週間保存した段階で、瓶の底に酒石(しゅせき)が発生しました。酒石そのものは無害ですが、グラスに混ざると舌触りや酸味に違和感が出ることがあります。

つまり、2週間ですでに「品質の変化」が始まるということ。 さらに1か月も経つと、冷蔵庫内の乾燥によってコルクが少しずつ縮み、開けるときに固く感じたり、泡の勢いが弱まっている場合もあります。

実際筆者が安旨スパークリングワインを飲もうと冷蔵庫に入れたまま、飲むタイミングを失い2週間以上放置した際。開けるのに物凄く苦労しました。

とにかく硬くて開かないのです。これまでたくさんのシャンパン、スパークリングワインを開けてきたのに、初めてというぐらい硬くて開かず一時断念したほど。とにかく開栓に格闘した経験があります。

再度お伝えすると、冷蔵庫はあくまで「開ける直前に冷やすための場所」。 長期保管をする場合は、10〜15℃程度の暗くて温度が安定した場所、またはワインセラーでの保存がおすすめ。セラーがない場合は早めに飲むが鉄則です。

すでに冷蔵庫で長期保管しちゃってる!どうしたらいい?

この疑問については次に解説していきます。

すでに長期間冷蔵庫に入れっぱなしにしてしまったら?

はてな

もし「もう何週間も入れっぱなしにしてる…」という場合でも、焦らなくて大丈夫。まずは、思い切って開けてみましょう

シャンパンやスパークリングワインは、アルコール度数10%以上のため賞味期限の概念がありません。つまり、劣化はしても「飲めないわけではない」んですよね。(※一部を除く)

大切なのは、「明日よりも今日の方が美味しく飲める可能性が高い」ということ。気になる場合は、次の章で紹介する“飲めるかどうかの見極め方”を参考にしてみてください。

※スパークリングワインやシャンパンに「賞味期限がない」理由については、こちらの記事で詳しく紹介しています👇
シャンパン・スパークリングワインの賞味期限は?未開封と開封後の目安&劣化サイン

飲めるかどうかの見極め方

シャンパングラス

長く冷蔵庫に入れっぱなしにしていたワイン、「飲めるのかな…」と不安になりますよね。結論から言うと、泡が弱くなっていても、飲める可能性は十分あります。

判断の目安になるのは次の2つです。

  • 不快な臭いがしないこと
  • 濁りや異常な沈殿がないこと

この2つを満たしていれば、飲める可能性が十分にあります。香りについては、開けた直後は若干不快な臭いがあっても少し開けたままにして空気に触れさせると不快臭が消えることもあります。

ただ、開け後しばらくたっても不快な臭いがずっと続く場合は、たとえ腐っていなくても気分的に飲めないことが多いです。(筆者も実際、不快臭があるシャンパンに遭遇した経験がありますが、飲み続けられずに破棄になりました…)

見た目や匂いに違和感がなければ、まずは少量をグラスに注いで味を確かめてみてください。より詳しい劣化や腐敗については別記事で解説しています。👇
シャンパンって腐るの!?劣化とは!?

冷蔵庫で保存するなら守りたいポイント

気づきのマーク

冷蔵庫での保存は、短期(目安:1~2週間以内)なら問題ありません。ただし、ちょっとした工夫で劣化を防ぐことができます。

  • できれば野菜室など温度が安定した場所を選ぶ
  • 新聞紙に包んで光を避ける
  • 匂いの強い食品とは離して保管する
  • 可能なら横置き保管する
  • ドアポケットには保管しない

このポイントを押さえるだけでも、劣化の可能性を軽減できます。さらに詳しい保存環境については以下の記事で紹介しています👇
シャンパンの保存方法まとめ

次回への備え|冷蔵庫に入れっぱなしを防ぐコツ

今回のように「もったいないから」と冷蔵庫に入れっぱなしにしてしまうのは、誰にでもあること。でも、これからシャンパンやスパークリングワインを楽しむ機会が増えるなら、 小型のワインセラーを検討してみるのもおすすめです。

セラーなら温度や湿度が安定し、冷蔵庫のような温度変化や乾燥を気にせず保存できます。また、スパークリングワインセット6本、とか12本といったリーズナブルなセット品の購入も可能に。

筆者も実際にセラーを導入してから、保存ストレスが減り、セット品の購入も問題なく出来ています。

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まとめ|冷蔵庫保存は「短期OK・長期NG」。仮置き場と考えて

冷蔵庫にシャンパン

冷蔵庫での保存は、1〜2週間程度の短期であれば問題ありません。ただし、長期間の保存には向かず、温度が低すぎることで酒石の発生やコルクの乾燥、香味や泡の劣化を招くことがあります。

もしすでに長期間入れっぱなしにしている場合でも、慌てずにまずは開けて確認してみましょう。不快な臭いがせず、濁りがなければ飲める可能性は十分あります。

そして、これからシャンパンやスパークリングワインを楽しむ機会が増える方は、 冷蔵庫はあくまで「一時的に冷やす場所」と考え、ワインセラーなど安定した環境での保存を検討するのがおすすめです。

冷蔵庫は“仮置き場”、楽しむ直前の冷却や一時保管に。この意識を持つだけで、次に開ける一本はより美味しく楽しめるタイミングで開けられますよ!

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