有名どころのシャンパンブランドを一般消費者さん目線で解説していくシリーズ!
第一弾は、ファンション誌などでも取り上げられている、有名なシャンパンブランド『KRUG(クリュッグ)』。
特徴やスタイル、種類や価格、歴史、実際に飲んでどうだったか、ドンペリとどっちが良いのかなどをまとめておこうと思います。
高級シャンパン、クリュッグとは!?特徴やスタイル!
一般消費者として、押さえておきたいシャンパンブランド「クリュッグ」の特徴やスタイルは次の通り。
- 家族で継承してきたブランド
- 「シャンパンの本質は喜びであり、気候に左右されることなく毎年最高のシャンパンを造る」ことを重視
- クリュッグシャンパンの全てが最高級ランクのプレスティージュシャンパン(ヴィンテージシャンパンのみにこだわらない)
- 生産過程の一次発酵において、樽での発酵にこだわっているメゾン
- アッサンブラージュ(ワインをブレンドすること)に長けている
- 最大10つの異なるヴィンテージ(収穫年)のワイン、約120種類のワインがブレンドされている(クリュッグ公式HPより)
- 一般的な評価の高さや見せかけで対応を限定しないスタイル(本質を見抜いたならば、それが評価されてない人やものでも、一級品と同じ用に扱い対応する)
- クリュッグの美味しさに魅せられる人が続出、クリュギストと呼ばれる愛好家が世界中に存在する
シャンパン生産者「クリュッグ」の大きな特徴であり信念が、「シャンパンの本質は歓びであること」「気候に左右されず最高のシャンパンを造ること」。
シャンパン造りを通してそのこだわりを達成することが全てであり、ある意味ヴィンテージシャンパンを創り出すことへの強いこだわりはありません。
ちなみに、クリュッグシャンパンの全ては、最高級ランクのプレスティージュシャンパンに該当します。
つまり、クリュッグは高級シャンパンブランドということ。
クリュッグは高級シャンパンブランド
ただ、一般的な高級シャンパンと異なる点がいくつかあります。
一般的に、シャンパンの最高級ランクにあたるプレスティージュシャンパンのほとんどは、ヴィンテージシャンパンなんですよね。
でも、クリュッグの「クリュッグ グランド キュヴェ」は、最高級ランクのプレスティージュシャンパンでありながらノン・ヴィンテージシャンパンを貫(つらぬ)いています。
ヴィンテージシャンパンとは、単一年に収穫されたブドウのみを使って造られるということ。
例えば、ラベルに"2013"とあれば2013年に収穫したブドウのみが使われていることを意味しています。
つまり、ヴィンテージシャンパンは、その年のブドウの個性が大きく影響するため、天候に左右されやすいのがネック。よって、ブドウの作柄の良い年にしか造らないという造り手が多いのです。
一方、ヴィンテージシャンパンではない、スタンダードなノン・ヴィンテージシャンパンの場合は、様々な収穫年や畑のブドウから造られるワインをブレンドして造られます。
よって、品質を安定させやすく、ある程度の美味しさを確保できるメリットがあります。
その分、価格はリーズナブルになる傾向があります。でも、クリュッグのノン・ヴィンテージは他ノン・ヴィンテージと違い一線を画しており、別格なのです。
クリュッグは、ヴィンテージを超える価値をノン・ヴィンテージに求めます。
つまり、最高級のノン・ヴィンテージシャンパンを造るということ。その分ハードルが上がり、良質なブドウやワインを獲得し、ブレンド力に長ける必要があります。
実際、クリュッグのノン・ヴィンテージである「クリュッグ グランド キュヴェ」は、10年を超える収穫年のブドウから造られたワイン120種類以上をブレンドし造られると公式サイトに記載があります。>>クリュッグ公式サイト
それだけのワインをブレンドし、人々に歓びを与える高級シャンパンを造るのは至難の業(わざ)。各ワインの特徴を細かく記憶し、ブレンドする高い技術が問われます。
いえ、クリュッグにもヴィンテージシャンパンが造られています。
ただ、一般的なヴィンテージシャンパン造りと、クリュッグのヴィンテージシャンパン造りの概念が根本的に異なっています。>>クリュッグの種類と価格
どういうことかというと、一般的なヴィンテージシャンパンはブドウの作柄の良い年に、そのブドウの個性を表現することに重点が置かれます。
一方で、クリュッグのヴィンテージシャンパンは、その収穫年を表現するシャンパンを造ることに重点を置いています。
若干難しいのですが、そもそも目指すところが違う。カリスマ的な創出感がある、そんな一目置かれるシャンパンブランドなのです。
クリュッグの歴史
シャンパンブランド「クリュッグ」の創業は1843年。ヨーゼフ・クリュッグによって創られました。
その当初から「シャンパンの本質は喜びであること」、「気候に左右されることなく毎年最高のシャンパンを造ること」という信念を掲げたシャンパン造りを続けています。
その後、ずっと家族経営が続くクリュッグ。現在は6代目当主である、オリヴィエ・クリュッグがメゾンを率いています。
そして、クリュッグシャンパンのスタンダードにあたる「クリュッグ グランド キュヴェ」には歴史を感じられる1つの要素があります。それが、エディション・ナンバー。
1845年に収穫したブドウを中心にブレンドして造られた「クリュッグ グラン キュヴェ」がファーストエディション。この「クリュッグ グランド キュヴェ」が世に送り出される度にナンバーが増えていく、このエディションナンバーこそがクリュッグの歴史です。
クリュッグの種類と価格
グランド・キュヴェ
【価格】4万円台~*価格は変動します。
このグランド・キュヴェがクリュッグのスタンダードシャンパン(辛口・白)。
ただ、スタンダードと言っても、最高級ランクのシャンパンに該当します。
10年を超える収穫年のブドウから造られたワインを120種類以上ブレンドして造られている最高級のノン・ヴィンテージシャンパン。熟成期間は約7年。
毎年新たに造り出されるこのグランド・キュヴェ。
高級なのに気取らず楽しく陽気に過ごせるシャンパンは、今のところ後にも先にもこのクリュッグだけだと感じます。
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ロゼ
【価格】5万円台~*価格は変動します。
クリュッグの中では、歴史が浅いタイプのロゼ。
クリュッグ愛好家の要望により、クリュッグ家5代目から造られるようになりました。約7年間の熟成を経て世に送り出されます。
これから歴史を積んでいく、最高級ランクのロゼシャンパンです。
>>”ロゼ”を見てみる(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
ヴィンテージ
【価格】6万円台~*価格は変動します。
ヴィンテージとは、単一年に収穫されたブドウのみを使って造られるシャンパンのこと。その収穫年がラベルに記載されています。
一般的なヴィンテージシャンパンの概念とちょっと違うのがクリュッグのヴィンテージ。気候に左右されないというポリシーのもと、その年を表現するのがコンセプト。
また、各ヴィンテージ(収穫念)ごとにテーマが決まっているのが特徴。2004はきらめく爽やかさ、2006は奔放で寛容、2008はクラシックビューティなど。>>クリュッグヴィンテージのテーマ(公式サイト)
さらに、ヴィンテージによって価格幅がかなり違うのも特徴です。
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クロ・デュ・メニル
【価格】20万円台~*価格は変動します。
下記条件に該当するブドウで造られる、希少なクリュッグシャンパン。
- 畑の特定の区画(クロ・メニル)で収穫されるもの
- 収穫念が単一年に限定
- シャルドネという品種のブドウ
価格は、破格です。畑の区画名がそのまま名前になっていることから、その畑で収穫されたブドウの個性を生かしていることが分かります。
相当のワイン通さん、玄人さんであれば、この価値を理解して楽しめると思いますが、一般消費者さんだと価値をうまく理解出来ない可能性があります。
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クロ・ダンボネ
【価格】数十万台~*価格は変動します。
下記の条件に該当するブドウから造られる、こちらも希少なクリュッグシャンパン。
- 特定の区画(クロ・ダンボネ)で収穫されるもの
- 収穫念が単一年に限定
- ピノ・ノワールという品種の黒ブドウ
価格も驚き。フルボトル1本、100万円超えのものまであります。
畑の区画名がそのまま名前になっていることから、その畑で収穫されたブドウの個性を生かして造られているのがウリ。
こちらも、相当なワイン好きさんや玄人さんでないと、価値が理解できない可能性があります。
>>クロ・ダンボネを見てみる(amazon)、(楽天市場)、(Yahoo!ショッピング)
クリュッグ、プレゼントやギフトにオススメなのは!?
「クリュッグ」のシャンパン、プレゼントやギフトとしては、高級シャンパンの中で断トツ1位でオススメです。
特にワイン好きの方は大喜びのはず。というのもクリュッグは、美味しく歓びが記憶に残る高級シャンパンで何度リピートしても飲みたいからなんです。
一般消費者さんであれば、「グランド・キュヴェ」がオススメ。ワインの経験値が少なくても、楽しめるのがクリュッグ グランド キュヴェの醍醐味。歓びを感じることでしょう!
ワイン好きさんやワイン通さんの場合は、どのクリュッグを贈ってもOK!本当に何度でもリピートしたくなるのが「クリュッグ」。もしクリュッグを頂けたならもう大感激です。
ただ、ワイン経験値がない方、少ない方には「クロ・デュ・メニル」や「クロ・ダンボネ」はオススメできません。単一畑、単一品種のシャンパンは、ある程度の経験値がないと価値を理解できないからなんですよね。
高価であることの価値を感じられないと楽しめないもの。歓びを感じられるシャンパンを選ぶこと、オススメです。
ドンペリとクリュッグ、どっちが良い!?どちらが美味しい!?違いとは!?
ズバリ、一般消費者さん目線で違いを言うと、
なのです。リアルに飲んだ結果、感じる違いがコレ。
これは感覚の違いですが、さらに誰もが分かる明確な違いはというと、
ドンペリはヴィンテージオンリーというコンセプトを掲げるのに対し、クリュッグはヴィンテージへのこだわりがない
ということ。よって、ドンペリの場合は全ての種類がヴィンテージシャンパンのため、天候やブドウの作柄に左右され、毎年造られるわけではありません。
一方、クリュッグのスタンダードはノン・ヴィンテージシャンパンの「グランド キュヴェ」。様々な収穫年のワインをブレンドするため、天候に左右されることなく、毎年造られています。
では究極の質問で、ドンペリとクリュッグどちらが美味しいのか!?というと・・・、一般消費者としては断然
クリュッグ
です。クリュッグの方が難しくなく、陽気で明るく誰をも迎え入れている明るさ(陽)があるので、美味しさが分かりやすいのです。
ドンペリも決して美味しくないということはないのですが、クリュッグに比べると、陰を感じるため分かりづらいんですよね。
明確な力強さは感じられず、特徴を一般消費者が見出すのも難しい。ある意味、ドンペリはミステリアスさが魅力。
ということで、どちらが良いかというと、一般消費者さんであればクリュッグと言えます。
クリュッグ、リアルレポ!実際に飲んでどうだった!?
「クリュッグ グランド キュヴェ」を飲んだのですが、感想はというと、「美味しい!楽しい!」でした。
ワインを飲み始めた頃でほぼ知識もなく飲んだのですが、それでも価格相応の美味しさと楽しさを感じ、飲んで良かったと感じられた唯一の高級シャンパンが「クリュッグ」。
その記憶は、ずっと残り消えることがありません。
まさに一般消費者さん向け高級シャンパンの最高峰。
というのも、高級シャンパンで美味しいと思えるのは一握りなんですよね。とても高価なので、消費者さん側が、過度に美味しさを期待してしまいがち。
ただ、美味しいから高価なのではなく、高級シャンパンの多くは個性が強いから高価と考えるのが無難。
それ故に、美味しさや価値を実感するためには、個性を見いだせるだけの、シャンパンやワインの経験値が必要なのです。>>高級シャンパン、なぜ、「美味しくない」「まずい」と感じるの!?
そんな中クリュッグには、気難しいこだわりがなく、圧倒的に美味しく楽しいと感じやすい。まさにホンモノなのです。
以上が、有名シャンパンブランド”クリュッグ”についてでした。